東京労災病院医工連携チームの発足

医工連携への取組について

経緯

大田区は「モノづくりのまち」として知られ、当院は大森、蒲田地区という「精密工業の街」の中に位置しています。
そうした環境の下で、野村前院長が医療の現場に必要な新しい医療機器開発のアイディアを出し、それを周辺企業との医工連携を通して開発していくこと等の構想を立てられ、公益財団法人大田区産業振興協会と連携していくことを決定しました。
平成23年2月には「大田工業フェア」において、野村院長(当時)、氏家脳神経外科部長が講演を行いました。
その後、寺本現院長が当院院長として就任し、大田区長を訪問した際、病院から近い大森南工場アパート「テクノフロント森ケ崎」に医工連携拠点を開設することが話題となり、実現することとなりました。

大田区医工連携支援センター

医療機関と大田区モノづくり中小企業の連携を支援する拠点として、大田区と大田区産業振興協会は、平成24年11月1日「大田区医工連携支援センター」を「テクノフロント森ケ崎」内に開設しました。
当院は医療機関側のパートナーシップの一翼を担うため、大田区、大田区産業振興協会と協力協定を締結し、同センターに「東京労災病院医工連携室」を設置しました。
11月7日(水)には同センター内で記者会見を行い、マスコミ各社に向けてセンター開設の目的や今後の取組などについて説明しました。

〔大田区医工連携支援センター〕

〔大田区医工連携支援センター〕

〔記者会見の様子〕

〔記者会見の様子〕

左から公益財団法人大田区産業振興協会 柿本伸二 事務局長、同協会 野田隆 理事長、松原忠義 大田区長、寺本明 東京労災病院長、氏家弘 東京労災病院脳神経外科部長

左から公益財団法人大田区産業振興協会 柿本伸二 事務局長、同協会 野田隆 理事長、
松原忠義 大田区長、寺本明 東京労災病院長、氏家弘 東京労災病院脳神経外科部長

医工連携支援事業について

医工連携支援事業について

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医工連携がNHK総合「首都圏ネットワーク」で放送されました

東京労災病院が地元の中小企業と進めている医工連携への取り組みがNHKの取材を受け、平成24年5月23日(水)午後6時10分のNHK総合「首都圏ネットワーク」で放映されました。

当院の医工連携チーム責任者で氏家弘院長補佐(脳神経外科部長)、株式会社クマクラ:熊倉賢一代表取締役社長、大田区産業振興会:木川玲児主任コーディネーターの3氏による医工連携への取り組みに関するミーティングの場面や氏家弘院長補佐のインタビューが放映されました。

東京労災病院は地域医療の要となるだけでなく、医工連携を通じて中小企業と協力して地域の発展に貢献していきたいと考えています。

関連ページはこちら:「医工連携にチャレンジ~東京労災病院からのメッセージ~」

東京労災病院医工連携チーム

臨床医学の発展は基礎医学や生命科学の進歩に支えられてきただけでなく、工学分野の進歩と密接に繋がっています。脳神経外科に例をとるなら、1960年代手術顕微鏡の導入が微細な手術手技を可能にし、1980年代CT scanの導入そして1990年代MRIの開発によって脳の画像診断が確立し、2000年以降手術用3D-navigation、MEP等の術中モニタリングの開発によって脳神経外科手術の精度は上がり、現在では延髄部の手術も可能となっています。勿論、現在では以前に比較して手術合併症は大きく減少し、麻酔薬の開発によって覚醒下手術も可能となりました。

CT scanによるナビを用いた手術

CT scanによるナビを用いた手術

さらに脳神経外科手術の治療を大きく変えた医療機器の進歩があります。ガンマナイフによる定位脳手術、内視鏡による低侵襲手術、そして高機能カテーテル、ステント、コイルの進歩により可能となった脳血管内外科手術がそれで、脳神経外科医は従来の開頭手術に加えて、他の治療法を持つことが可能となりました。このように工学系の進歩は直接医療技術の発展を促してきたのです。

ところで、東京労災病院の位置する大田区は東京の中でも中小企業による“ものづくり”のメッカです。

企業に囲まれている東京労災病院航空写真

企業に囲まれている東京労災病院航空写真

羽田国際空港

羽田国際空港

そして大田区内にある羽田空港は国際化し、ハブ空港として多くの人々が集まる空港になりつつあります。

大田区は国際戦略総合特区として昨年国から認定され、隣の川崎市は医療特区として国から認定されることが決定しました。川崎市は医工連携を経済発展の主軸に備え、地域の工業を盛り上げようと計画しています。

そのように近辺の状況が変化する中で、東京労災病院は周辺企業との医工連携を積極的に進めていく事を決意しました。東京労災病院は400床という病床を持ち、医師数約100名、看護師数約400名、他の医療スタッフ約100名が活発に毎日の医療に従事している病院です。周囲企業と医工連携を進めるために、これら医師、看護師、コ・メディカルの知恵を結集し、医療の現場に必要な新しい医療機器開発のアイディアを出し、それを周辺企業との医工連携を通して研究開発していく予定です。

実際に東京労災病院が医工連携を進めるために、医工連携チームを発足しました。チーム責任者を氏家弘脳神経外科部長とし、代表構成員に新井兼司泌尿器科部長、伊藤弥生看護師長、乙川和人総務課長を選び、病院全体で医工連携を進めていく予定です。大田区産業振興協会、大田工業連合会とのミーティングを行いながら医療者側のニーズと企業側の提供技術のマッチングを細かく行いながら、最初はniche(ニッチ)を始めることにしました。

現在企画しているテーマ

  • 医療用介護ロボット
  • 手術用ロボット
  • 手術で使用する医療器具の改良
  • 開業医向けおよび個人向け電子カルテの開発
  • 微小口径人工血管の開発
  • 抗血栓性ステントの研究開発
  • 脳動脈瘤用ステントの研究開発

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