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2)急性期病院での治療後

脳卒中で入院し治療を行うような病院は急性期病院といいます。救急車を何台も受け入れ、手術や高度な検査を行っている病院です。急性期病院には次々に救急患者を受け入れる役目があり、病状にもよりますが入院期間は2週間ほどにするよう国の医療制度で推奨されています。全国の急性期病院がそうなっています。脳卒中医療では24時間365日患者を受け入れ、緊急手術も可能な施設が一次脳卒中センターとして認定されています。

脳卒中の治療にあたる医療スタッフは、患者さんが入院してきた時から退院後の生活がどうなるか考えています。症状が軽く自宅退院できる方、回復期リハビリテーション病院へ転院し一定期間のリハビリ後に自宅へ戻られる方、重症で医療の継続が必要なため療養型病院へ転院する方、施設に入所する方などに分かれます。最近は在宅医療を受ける方も増えています。医療行為までは必要なくとも、生活に介助や介護が必要になる方もいます。病院に入院している患者さんの4人に一人は自宅退院が難しく、特に脳卒中の場合は後遺症もあり直接自宅退院できる方は多くありません。

急性期病院を退院した後はどうするのがいいか、患者本人、ご家族、および医師、看護師、リハビリテーションスタッフ、医療ソーシャルワーカーなどの多職種で話し合い、方針を決め準備を進めます。介護やリハビリが必要になるときは、地域の医療保健福祉機関、地域包括支援センター、ケアマネジャーなどと連携し準備します。医療ソーシャルワーカーなどの専門家から、使用できる社会資源や制度、サービス、それらの手続きの仕方などを教えてもらえます。