乳腺外科

乳腺外科

当院では2020年10月より常勤の乳腺専門医による診療を開始しています。対象疾患は、乳がんの他、線維腺腫・乳腺症に代表される良性疾患など多岐に渡り、診断から治療、緩和医療まで全てを担当します。
また乳がん治療のみならず、検診も積極的に取り入れ、大田区乳がん検診の受け入れ及び自費検診の院内体制整備を行いました。
検診から要精査、治療まで全てを院内で完結でき、診断確定後1か月以内でのスピーディーな治療導入を行います。2021年には乳癌学会関連施設を取得しており、大病院と遜色ない医療提供が可能です。
以下、①乳がん診療、②検診についてご説明します。

乳がん診療について
乳がん罹患者数は年間約90000人以上に上るとされ、今や9人に1人が乳がんに罹患、女性において、乳がんはがん罹患第1位を占めます。40歳台後半にまず罹患のピークがあり、60歳台にもピークを呈します。社会的役割の多い、いわゆる「働き盛り」の世代でもなり得るため、治療はもちろんですが、精神面・社会的背景などにも配慮した診療を行って参ります。 治療は、ガイドライン・科学的根拠に基づき、手術に加え薬物療法・放射線療法など集学的治療を行います。医師のみならず、薬剤師、看護師など様々な職種が力を合わせ、チーム医療を行います。 また、乳がんの中にはBRCAと言う遺伝子の変異により、がん発症リスクが上昇する「遺伝性乳癌卵巣癌症候群」が5~10%含まれるとされ、遺伝子変異を有する場合は乳がんの他、卵巣がん・膵臓がん・前立腺がん等への罹患リスクが上昇します。2021年3月より遺伝性腫瘍外来を設立、院内でBRCA遺伝学的検査を行うことが可能です(ただし検査には一定条件が必要です)。検査の結果、必要に応じて遺伝カウンセリングを行い、家系員の遺伝カウンセリング・検査については関連施設である昭和大学病院へご紹介致します。
※遺伝性腫瘍外来では、乳がんのみならず現在保険収載されている遺伝学的検査や遺伝性腫瘍の対応も致します。随時ご相談下さい。

乳がん検診について
40歳以上でのマンモグラフィ検診は、乳がん死亡率低下に繋がると科学的に証明された検診方法で、現在日本では自治体検診 (区検診)で行っています。一方で、乳房濃度が高い場合、マンモグラフィでは「しこり」としてのがん検出率低下が問題視されていました。超音波はマンモグラフィと併用することで発見率が上昇する反面、要精査率が高い・石灰化の観察は困難・人的要素など問題点も多く、現状は自費検診となっています。
また、2023年4月にマンモグラフィ装置が一新され、3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)撮影が可能となりました。乳房は厚みがある臓器のため、一枚の画像では乳腺との重なりで「しこり」が見えにくくなることがあります。3DマンモグラフィはX線管球を動かしながら低線量で複数の画像を作成し、断層画像を再構成することで、奥まった「しこり」も見やすくなる技術です。欧米の研究では検診における有用性は確立していますが、現在の日本では自治体検診では非対応で自費検診の扱いになります。3Dマンモグラフィ検診は大田区では当院のみの対応になります。 当院では自費検診も積極的に推奨し、予防医学にも尽力して参ります。結果は郵送でご案内します。

リハビリテーション科の職業復帰支援

日時:毎週月曜~木曜 13:30~16:00 完全予約制

・2Dマンモグラフィ:5,500円 (税込)

・超音波:6,600円 (税込)

・2Dマンモグラフィ+超音波:11,000円 (税込)

・2D・3Dマンモグラフィ:11,000円 (税込)

・2D・3Dマンモグラフィ+超音波:16,500円 (税込)

※2024年4月から運用予定。2023年度までの運用は乳腺外来お問合せ下さい

スタッフ紹介

外来担当医一覧はこちら

名前 金田 陽子(かなだ ようこ)
職名 乳腺外科副部長
学歴等 平成20年福井大学卒
認定医等 日本がん治療認定医機構がん治療認定医、検診マンモグラフィ読影認定医、乳がん検診超音波検査実施・判定医師
専門医 日本外科学会、日本乳癌学会、遺伝性腫瘍専門医
指導医 日本乳癌学会
専門分野 乳腺疾患

(令和6年2月1日現在)

ページトップへ戻る