2026/06/18
脊椎外科のご案内
当院では、火曜日午前に脊椎専門外来を行い、首・背中・腰の痛み、手足のしびれや痛み、歩きにくさなど、脊椎・脊髄疾患に関する診療を幅広く行っています。症状の原因は一つとは限らないため、診察、画像検査、神経症状などを総合して診断し、患者さんの状態に合わせた治療方針をご相談します。
以下のような症状がある方は、脊椎疾患が関係している可能性があります。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
- 首・腰・背中の痛みが続く
- 手や足のしびれ、痛み、力の入りにくさがある
- 歩くと足がしびれたり痛くなったりして、休むと楽になる
- ボタンかけ、箸の使用、字を書くことなど細かい作業がしにくい
- 歩行時にふらつく、階段が下りにくい、転びやすい
代表的な疾患
腰部脊柱管狭窄症
腰の部分で神経の通り道である脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることで、下肢の痛みやしびれ、歩行障害を生じる疾患です。特徴的な症状は「間欠跛行」で、しばらく歩くと足の痛みやしびれが強くなり、前かがみになったり休んだりすると改善することがあります。治療は、薬物療法、リハビリテーション、神経ブロックなどの保存療法から開始し、症状が強い場合や生活への支障が大きい場合には手術を検討します。
頚椎症性脊髄症
首の骨や椎間板の加齢変化などにより、頚椎の中を通る脊髄が圧迫されて起こる疾患です。手足のしびれ、ボタンかけや箸の操作がしにくい、字が書きにくい、歩行時に脚がもつれる、階段で手すりが必要になる、などの症状がみられます。症状が軽い場合は経過観察や薬物療法を行うこともありますが、脊髄症状が進行する場合には、早期に手術を検討することがあります。
腰椎椎間板ヘルニア
椎間板の一部が後方へ突出し、神経を圧迫することで腰痛、臀部から下肢にかけての痛みやしびれを生じる疾患です。若い方から中高年の方まで起こり得ます。多くは薬物療法、安静、リハビリテーション、神経根ブロックなどで改善を目指しますが、痛みが長く続く場合、筋力低下がある場合、排尿・排便障害を伴う場合などには手術を検討します。
骨粗鬆症による脊椎椎体骨折
骨粗鬆症により背骨が弱くなると、転倒などの明らかなけががなくても椎体骨折を起こすことがあります。多くは装具療法や薬物療法、リハビリテーションを行いますが、強い痛みが続く場合、骨折部が不安定な場合、神経症状を伴う場合には、低侵襲手術や固定術を含めた治療を検討します。
その他の脊椎疾患
脊椎疾患には、変性疾患だけでなく、脊椎感染症、転移性脊椎腫瘍、脊柱変形、姿勢異常なども含まれます。腰痛や背部痛の中に、まれに早急な検査や治療を要する病気が隠れていることもあります。発熱を伴う強い背部痛、がんの治療歴がある方の新たな背部痛、急な手足の麻痺、排尿・排便障害などがある場合は、早めの受診をおすすめします。
当院で行っている主な治療
まずは症状、診察所見、画像所見をもとに、保存療法で改善が見込めるか、手術が望ましいかを検討します。保存療法としては、薬物療法、リハビリテーション、生活指導に加え、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症に伴う下肢痛に対して神経ブロックを行うことがあります。
手術療法としては、腰部脊柱管狭窄症に対する腰椎椎弓切除術や腰椎後方除圧固定術、頚椎症性脊髄症に対する頚椎椎弓形成術、腰椎椎間板ヘルニアに対する内視鏡下ヘルニア摘出術などを行っています。脊椎内視鏡による低侵襲手術についても、病態に応じて適応を検討しています。
手術支援機器について
当院では、O-arm と呼ばれる術中CT撮影装置を導入しています。脊椎手術では、スクリューなどのインプラントを正確に挿入することが重要です。術中CT画像とナビゲーションを併用することで、手術中に骨の位置を確認しながら、より安全性に配慮した手術を行うことができます。(Medtronic社 HPより転載)

診療方針
脊椎・脊髄疾患の治療は、手術技術や低侵襲手術の進歩により選択肢が広がっています。一方で、すべての疾患に手術が必要なわけではなく、年齢、症状、生活背景、合併症、画像所見を踏まえて治療を選ぶことが大切です。当院で対応が難しい病態や、より専門的な治療が必要と判断される場合には、連携可能な医療機関をご紹介いたします。患者さん一人ひとりの病態とご希望に合わせ、適切な治療を提供できるよう努めてまいります。


