地域医療支援病院
当院は平成22年8月5日に開催された東京都医療審議会において、東京都から地域医療支援病院として承認されました。
地域医療支援病院とは?
一定の要件を満たした病院で、地域の開業医の先生方と連携し、地域医療を支える病院のことです。その役割として、
①紹介患者さんに対する医療の提供(かかりつけ医の先生方などへの逆紹介を含む)
②医療機器の共同利用
③救急医療の提供
④地域医療従事者に対する研修の実施
があります。特に①については、地域の開業医の先生方との連携を強化し患者さんのスムーズな診療に努めてまいります。
東京都地域がん診療連携協力病院(肺がん領域)
東京労災病院は令和5年4月1日付けで「東京都がん診療連携協力病院(肺がん)」に指定されました。
東京都地域がん診療連携協力病院とは?
がん診療連携協力病院とは、専門的ながん医療を提供している病院として東京都が独自に指定するものであり、大田区では当院が唯一の指定となります。今回指定を受けましたのは「肺」領域でのものとなります。当院は呼吸器センターにおいて、胸部・肺疾患の診断・集学的治療・治療後のフォローアップまでを一貫して行っております。
東京都災害拠点病院
当院は平成26年11月21日に、東京都から東京都災害拠点病院に指定されました。
災害拠点病院とは?
災害拠点病院とは、東京都の区域内及び近隣県等で災害が発生し、通常の医療体制では、被災者に対する医療の確保が困難となった場合に、東京都知事の要請により傷病者の受入及び医療救護班の派遣等、災害時の拠点病院としての必要な医療救護活動を行う病院です。
災害拠点病院は、阪神淡路大震災の教訓を生かし、被災地の医療の確保、被災した地域への医療支援を行うために、平成8年に制定されました。高度な診療機能、地域の医療機関の支援、重篤患者の広域搬送機能、医療救護チームの派遣機能などを備えており、東京都では平成26年11月21日現在、74病院を指定しています。今後発生する可能性の高い首都直下型地震では、東京都区南部においても相当な被害が発生予想され、傷病者の受け入れ等、被災者の医療救護活動の中心的な役割を担うことになります。
災害拠点病院の指定にあたっては、建物が耐震構造であることや最低3日分の水・食糧の備蓄があること、非常時でも使用できる通信機能(衛星電話)を持つこと、医療救護班を保有することなど、日頃から災害医療に取り組んでいる病院の体制が評価されます。当院においても、全職員を対象とした災害訓練や災害対策研修会を行い、万が一の災害発生時に対応できる病院づくりに取り組んでいます。
東京労災病院DMAT(災害医療チーム)が
羽田空港の航空機事故訓練に参加しました
平成30年10月18日、羽田空港にて航空機事故を想定した大規模訓練が行われました。
東京都国際空港緊急計画に基づき、国土交通省、東京都、東京消防庁、各航空会社、災害拠点病院(東邦大学・昭和大学・日本赤十字社)、医師会(蒲田・大森・田園調布・川崎市)が連携し、多数傷病者を救出・治療します。当院は羽田空港に最も近い災害拠点病院であるため、空港事故現場に先着し、救出されたばかりの傷病者に治療優先度をつけるトリアージを行いました。他の医療救護班が到着した後は、緊急に専門的な医療処置が必要な患者が集められている赤エリアの支援に回りました。
当院にはドクターヘリ用のヘリポートがあり、労働者健康安全機構として全国の労災病院とも連携できます。患者搬送のハブ病院になることもできるなど災害時に担える責務は多いと思われます。地域の災害時に貢献できるよう、準備を怠らず経験を積んでいきたいと考えております。
災害現場でボディを左右に拡張することにより巨大な診察室に変形します