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1)脳卒中の後遺症

脳卒中では脳神経が損傷されるため、さまざまな後遺症が生じえます。
症状はリハビリテーションや時間の経過で改善していくこともありますが、発症前のレベルまで回復することは難しいのです。

  • 意識障害
  • 高次機能障害(記憶障害・注意障害・判断力低下・性格変化など)
  • 半身麻痺、運動障害
  • 拘縮
  • 感覚障害(しびれ・痛み・過敏・鈍さ)
  • 歩行障害
  • 言語障害、構音障害
  • 嚥下(飲み込み)障害
  • 失認
  • 半側空間無視
  • 視野欠損、半盲
  • 平衡障害(めまい・ふらつき)
  • てんかん

一見普通に見えても以前のような生活が送れなくなっていることもあります。

脳卒中の経過は以下の「modified Rankin Scale」で重症度分類します。

modified Rankin Scale
0 まったく症候がない
1 症候はあっても明らかな障害はない(日常の勤めや活動は可能)
2 軽度の障害(以前の活動はできないが、自分の身の回りのことはできる)
3 中等度の障害(何らかの介助を必要とするが、介助なしに歩行可能)
4 中等度から重度の障害(歩行や身体的要求に介助が必要)
5 重度の障害(寝たきり、失禁状態、常に介護と見守りが必要)
6 死亡

特に高齢者では脳以外の病気やけがでも、発症や入院を機に、認知症、体力低下(フレイル・衰弱)、うつ、せん妄などが急激に進行、また顕在化することがあります。高齢者では入院により活動レベルが低下し、介護が必要になることがよくあります。